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屋久島ガイドがお届けする今日のおすすめヒトトキ

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2016年 03月 24日

屋久島の高山に春の気配

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屋久島の深部に鎮座する黒味岳に2日間かけてじっくり参ってきました。
天気予報どおり昼ごろから濃厚な霧が立ち込めてきました。

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ボクの大好きな杉の巨木。久しぶりの雨を待ちわびているかのよう。

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無名のツガの巨木。ボクの崇拝する巨木です。

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無名のハリギリの巨木。グレイトスピットが内包する巨木です。
こんな感じで、黒味岳に通じる森は巨木の森。太古の森が広がっています。

その森を抜け天上界へ!変化の富んだ本当にいいルートです。日帰りで十分いける距離ですが、2日間かけてじっくり歩くことで、太古の息吹が五臓六腑に2倍染み込みます。そして、スローダウンすることで見えてくる世界がたくさんあります。

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ん??この曲線はなんだろう?

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答えはカエルの卵。ただ今、ヒキガエルの産卵期のまっさかりでした。湿原にはたくさんの卵が潜んでいました。生きものたちの気配が濃厚になってきてるなあ。ぱっと見た感じでは、標高1500mより上の世界は派手な春の披露はまだですが、ジワジワ少しづつ春は始まってます。

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杉は葉緑体を保護するために紅葉するといわれています。標高の高いところに生きる杉は冬の間、茶色くなる者がとても多いです。常緑樹の紅葉現象はナンテンやヤブコウジでも起きます。里ではあまり見られない現象なので、寒さが起因しているのでしょうか?なぜ冬に葉緑体を守る必要があるのでしょうか?自然は不思議でいっぱいです。その紅葉した杉たちが春になると色を緑に戻します。その現象がいたるところで始まっています。屋久島の山登りで春が来てるなあと感じる瞬間です。写真右奥の杉はまだ茶色がかっていますが、手前右の杉はもう緑色をしています。人と同じで、杉たちも個性があるんですね。

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枯れていそうな杉も内側からしっかりと春(緑)が発色してます。

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アセビの花もまもなくといった感じで、つぼみが膨らんでます。

夕方から雨が降り続きましたが、翌日寝袋から這い出すと、天気予報ははずれ、みるみる青空が広がり始めてました。心躍らせクライマックスの天上界「黒味岳」へ!

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森林限界を超えると、緑と青の世界がっ!

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天上界の住人に見守られながら
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黒味岳が見えてきた!

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後もう少し

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つ、つ、着いた~! 

もうこの感動は言葉で表現できません。

黒味岳の展望は、個人的に百名山の宮之浦岳より壮大で
黒味岳に続く森は、ミーハーな縄文杉の鎮座する森より太古の息吹を感じる
現地ガイドのボクがおすすめするトレッキングルートです。

最後に興味深い現象の紹介です。

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針葉をつけるビャクシン。ビャクシンは本来鱗状葉をひろげる木。

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本来はこんな感じの葉をつけます。

造園業をしていた頃、鱗状葉をつけるカイズカイブキを強く刈り込んだら、針葉が吹いたことがあった。その時、親方に教えてもらった「先祖がえり」という現象。ある個体に、親はもっていないがそれ以前の祖先がもっていた形質が現れることを先祖返りといいます。

高山の厳しい環境で、登山者に踏みつけられながらもたくましく生きるビャクシン、かっこいいです。そしてまんまるに杉っぱを伸ばす容姿、たまらなくかわいいです。

いや~この星は本当おもしろいっ!


屋久島ガイド アペルイ http://aperuy.com/guide.html

by shunzo_tabibito | 2016-03-24 09:03 | 旅の日記


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