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屋久島ガイドがお届けする今日のおすすめヒトトキ

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2015年 06月 28日

杉の気根から粘液がっ!

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縄文杉と対面した瞬間


今日も雨降りな一日。しっとりと森歩きしてきました。

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トロッコ道の橋の枕木にキノコがっ!

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雨降りの時は臨時の屋根をはって、まったりとランチタイム。

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登山者に踏まれ樹皮がはがれながらも生き続ける根にいつも力をもらう。

今日一番気になった自然現象は、これっ!
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屋久島の杉は幹から根っこを生やすのも驚きなのだけど、今日は、気根から粘液をだしていた・・・

いったい何のために・・・?

人はいつも理由を探したがる生きものだけど
答えはいつも風の中・・・

調べたら、どうやらムシゲルという物質のよう。
地面の中の世界を面白く描いてるブログを見つけたので、紹介します。
http://blog.new-agriculture.com/blog/2007/02/000198.html

以下、引用。

植物の根、特に先端部分はムシゲルと呼ばれる粘液性の物質で覆われていることがある。これは根の表皮細胞から分泌された粘液や土壌中の微生物などからなる複合体で、根を保護するだけでなく、特殊な物質代謝の場になっていると考えられている。

微生物の生態系で面白いのは、普通の動物の食物連鎖の様に、大きいモノ、強いモノが必ず支配すると言った世界でなく共存を果たして生態系を保ってます。 一例を挙げると、放線菌群の一部は糸状菌を捕食し、糸状菌の繁殖を抑えます。これは静菌作用と呼ばれてます。 微生物達は環境の変化により、増えすぎたモノを抑え、衰弱したモノを助長し増やすといった行動を、自然の土の中で自らが行いながら生きてます。
植物は、彼らが作り出す栄養素によって生きてますが、『土作り』にて書いているように一方的に栄養を貰うだけでなく微生物のエサとなる酵素やムシゲル、根から剥がれ落ちる細胞(有機物)など、様々な供給を怠りません。だから、植物の根の付近には微生物が集まり(根冠微生物と呼ばれる)植物とも共存共栄を果たしながら生きてます。
そして微生物は自分達や植物の住み易いように土を団粒化させ、保水性を高めて乾季に耐え、排水性を高めて大雨に耐え窒素固定し、エサを確保しながら、自らの生活圏を確保しているのです。 土が団粒化する事で、酸素も確保され植物の根も栄養、水分を吸収し易く健全な生殖活動が保たれる事になり、その場所で永続的に生きてゆくことができます。その植物の種類によって、根から放出される分泌物は違い、根に集まる微生物相は違ってきますが、植物は自分の都合の良い微生物を呼び寄せる事ができ、微生物の方もその場にいれば、都合よく生き延びられるという訳です。

毎回、新発見がある屋久島の森、最幸に楽しいっす。

屋久島トレッキングガイド アペルイ http://aperuy.com/guide.html

by shunzo_tabibito | 2015-06-28 10:23 | 旅の日記


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